ペンギンオヤジの舌癌日記

舌癌ステージ3の闘病と母の介護についての記録

【闘病記018】抗がん剤治療を受け入れるまで

 

四つ葉のクローバーを持つ手と青空

四つ葉のクローバーを持つ手と青空

RRiceさんによる写真ACからの写真

 

 

前回の記事では今後、再発転移する可能性があるという検査結果が出てドクターから放射線治療抗がん剤治療を提案されたことを書きました。

今回は、一度は断った抗がん剤治療を受け入れるまでの話を書きます。

自分の判断は間違っていたのか?

はてなマークをした植物の画像

photoBさんによる写真ACからの写真


 

放射線治療抗がん剤治療は受けません」

 

そうドクターに告げた後も主治医からは何度か「やはり放射線はやりませんか?」と言われました。

 

そして、その度に「はい、やはりやめておきます」という受け答えが何度か繰り返されました。

 

でも、入院中は週に一度体重を量る日があったのですが、手術後も体重の減少が止まらなかったのです。。。

 

どんどん痩せていく・・・

 

もしかしたら、癌細胞が今も体のどこかで元気な細胞を食い荒らしているのではないか?!

 

そんな嫌な予感が際限なくひろがっていきました。

 

そして、放射線治療抗がん剤治療を断った自分の判断はやはり間違っていたのではないか・・・?

 

そんな迷いが心の中でどんどんと大きくなっていったのでした。

 

小林麻央さんの訃報

広がる雷雲の画像

とびうお(ORI)さんによる写真ACからの写真


 

そんな自分の判断に心が揺らぎ始めていたときに飛び込んできたのが、小林麻央さんの訃報でした。

 

どんなに本人が前向きに明るく頑張っても癌に勝てなかった・・・

 

その事実は私にとってもショックだったし、もしかしたら自分も・・・と思わざるを得ないものでした。

 

やはり、怖かったのです。癌という病気が・・・

 

▼この日のツイート

 

2017年6月23日。小林麻央さんの訃報が流れた日のこと。

 

見舞いに来てくれた弟から入院している両親の容体が芳しくないことを聞かされました。

 

・両親の容体のこと
小林麻央さんの訃報
・減り続ける自分の体重と自分の判断への疑問

 

そんなことが重なって、この日はメンタルが完全に落ちてしまいました。

 

 

弟の一言と主治医との口論

「No」と書かれた付箋の写真

m*****************tさんによる写真ACからの写真


 

麻央さんの訃報があった日、見舞いに来た弟に放射線治療抗がん剤治療を断ったことを話しました。

 

放射線抗がん剤治療を受けたからといって必ずしも再発しないとは言い切れない。

 

それよりも体力をつけて免疫力を上げれば、きっと大丈夫だから。

 

確か、そんなことを弟に話しました。

 

すると、弟は私の話を聞き終えると私にたった一言。

 

「それは、単なる願望でしょ」

 

それだけいうと、あとは何も言いませんでした。

 


そして、その日の夕方のこと。

 

主治医が私の病室へとやって来て「もう、大丈夫だから」と、鼻のチューブを抜くと言ってくれました。

 

しかし、もうその時点で私は精神的にかなり落ち込んでいて、主治医の申し出に対しても「やだ!」と答えてしまいました。

 

気持ち的に「もう、放っておいてくれ!」そんな気分だったのです。

 

主治医はちょっと厳しい表情になり「いいから、抜くよ」と続けます。

 

それに対して私は頑なに拒否しづけました。

 

「ダメだよ!他の患者さんは癌を治すためにもっと苦しい治療も頑張ってるんだぞ!」

 

そんな主治医の言葉にも、その時の私は素直になれずに「やです!」と言って背を向けてしまったのです。

 

しばらくの沈黙の後、主治医は「明日は絶対に抜くからね」と言い残して病室を出て行きました。

 

なんとも情けない話しです。。

 

しかし、この時の「他の患者さんは・・・」という言葉は私にある決心をさせてくれたのです。

 

抗がん剤治療を受け入れる

薬とコップに入った水の写真

うっちん☆さんによる写真ACからの写真


 

それから数日後の退院前日。

 

処置室で気管切開した傷の抜糸をした後、主治医が私の顔を見ながら言いました。

 

「最低限の抗がん剤治療を受けてみませんか?」

 

詳しい話しを聞くと、抗がん剤の名前は「TS-1」といい、飲み薬なので自宅でも治療が可能とのこと。

 

副作用としては、以下のような症状が出る可能性があることを説明されました。

吐き気
倦怠感
腎機能障害
骨髄抑制(白血球の減少や貧血などの症状)
下痢または便秘

 

1日2回、2週間服用したら1週間休み。そしてまた2週間の服用・・・というサイクルを3か月から半年間つづけるとのこと。

 

ただ、エビデンス(この治療が効くという確かな臨床結果)がないので、本当に効果があるかどうかは分からない、とも言われました。

 

実は、この「TS-1」という抗がん剤については手術前にも一度、すすめられていたし、セカンドオピニオンの時にも次のような説明を受けていました。

 

  • 確かなエビデンスはない
  • この薬で癌が根治することはない
  • でも、人によってはかなり高い効果が出ることがある

 

つまり、「TS-1」が効くかどうかは、やってみないと分からないということです。

 

それでも、癌が残っていて再発するかもしれない!という恐怖に密かに怯えていた私にとって、もはや「やらない」という選択はあり得ませんでした。

 

説明を聞く限り「必要充分」というものではなく「やらないより、やった方がまし」くらいのイメージでしたが、その時の私にはそれで充分でした。

 

ドクターに言われた「他の患者さんは癌を治すためにもっと苦しい治療も頑張ってるんだぞ!」という言葉が、私も元気になるためにはどんな治療であっても頑張らなければいけない!そう、決意させたのです。