ペンギンオヤジの舌癌闘病と母の介護

舌癌ステージ3の闘病と母の介護についての記録

【介護007】訪問診療と訪問看護(大切な人の命を守るために)

 

訪問診療の医師と看護師

今回は「訪問診療」と「訪問看護」の利用について書きます。

 

併せて大切な人の命を守るために、どう行動すれば良いかを私の体験を踏まえて書きたいと思います。

 

 

訪問診療と訪問看護

訪問診療のイラスト


 

「訪問診療」と「訪問看護」。どちらも在宅介護の利用者に医療行為を提供してくれるサービスです。

 

「訪問診療」はドクターが家に来てくれて診察をしてくれるサービスで、いわゆる「往診」をイメージしてもらえれば、分かるかと思います。

 

訪問看護」は看護師さんが家に来てくれて健康状態などをチェックしてくれるサービスです

 

我が家では母を在宅介護するにあたっては、ケアマネさんとも相談をして以下のような体制をとりました。

 

●訪問診療

・概ね2週間に1度の診察(バイタルチェックや薬の処方など)

・緊急時には家まできて必要な処置をしてくれる

 

訪問看護

・週に3回の訪問、バイタルチェック、オムツの交換、床ずれの手当、尿道カテーテルの交換・管理など

・緊急時の応急手当、ドクターへの連絡

 

訪問診療と訪問看護は別事業者でしたが、双方で母の体調などの情報共有するなど連携をして対応してくれていました。

 

《関連記事》
【介護003】母の介護体制(ケアマネージャー、訪問看護、訪問診療、デイサービスなど)

 

緊急時の対応はどうするか?

家と救急車のイラスト


 

定期的に訪問診療と訪問看護を受けて、これで万全かと思いきや、少し困った問題もありました。

 

母は86歳という高齢でもあり、体力が弱っていたのでちょっとしたことでも具合が悪くなることが何度もありました。

 

そんな時に、どこに連絡するか?家族の選択肢は3つです。

 

(1)訪問看護のナースステーション

(2)訪問診療のドクター

(3)119番(救急車)

 

介護を始めた当初は、母の具合が悪くなったときには訪問診療のドクターに連絡をして、家まで往診に来てもらっていました。

 

でも、ある時、訪問看護師さんから「先に自分たちの方へ連絡をしてほしい」と言われてしまいました。

 

緊急時には先ず、看護師さんが母の容体を診てドクターへ連絡をする。

 

そこでドクターから指示をもらい、その場で対応できる場合は看護師さんが処置をして、看護師さんに出来ない医療処置が必要な場合はドクターに来てもらう。

 

そんな流れにして欲しいということでした。

 

訪問看護の利点と問題点

訪問看護ステーションのイラスト


 

これから書くことは、我が家の場合のことなので全てのケースに当てはまるワケではないことをご承知ください。

 

訪問看護を利用する利点】

・週に3回来てくれている訪問看護師さんの方が母の健康状態などについてはドクターよりも把握してくれている。

 

・訪問診療所よりも訪問看護ステーションの方が家の近くにあるので、より早く駆けつけてもらえる

 

訪問看護を利用する問題点】

・週に3回といっても、毎回同じ看護師さんが来てくれるわけではなく人によってスキルに差がある

(正直、ちょっと頼りない看護師さんもいました)

 

訪問看護も限られた人員で多くの方々を受け持っているので、時には連絡してもなかなか来てくれないこともある

 

また、これは訪問看護、訪問診療の両方にいえることですが、病院と違って本格的な検査設備がない中での診察(診療)になるということです。

 

母の発熱と訪問看護さんの対応

体温計のイラスト


 

18年1月のこと。

●1月12日(発熱当日)

 

その日は母の尿道カテーテルを交換する日で、朝から訪問看護さんがやって来ていつものように処置をしてくれました。

 

しかし、その日の午後。気付くと母が赤い顔をしていたので、熱を測ったら37.1度と発熱をしていたのです。

 

この時も先ずは訪問看護師さんに連絡をして来てもらいました。

 

聴診器で胸などの呼吸音を診てくれて、とりあえず発熱以外は異常がないと言われ、その日は経過観察ということに。

 

個人的に、肺炎などの感染症を心配していたので「胸の音はきれいですよ」という看護師さんの言葉に安心したのでした。

 

そして、その日の夜には熱も36.5度まで下がり「よかった」と思ったのを覚えています。

 

●1月13日(発熱2日目)

 

翌朝、熱を測ると37.9度とぶり返していました。

 

前日に来てくれた訪問看護師さんがタイミングよく様子を見に来てくれて、同じように聴診器で胸の音を確かめたりしてくれたのですが、やはり発熱以外は異常なしという見立てでした。

 

念のため家にあった解熱剤を母に飲ませ、その場で看護師さんがドクターに連絡をして、抗生剤を処方してもらいました。

 

その日、母は赤い顔をしたまま夕方までこんこんと眠り続け、夜にはずっとうわごとのような寝言を繰り返していました。

 

●1月14日(発熱3日目)

この日の朝、熱は下がらず血尿や鼻血まで出たので訪問看護師さんに連絡すると、前日までとは別の人がやって来ました。

 

聴診器で胸などの音を確認したり、バイタル(体温や血圧など)を診てくれた結果、血圧がかなり低下していることがわかり、直ぐにドクターへ電話連絡。

 

ドクターからは直ぐに入院した方がいいと言われ、救急搬送されることになってしまったのです。

 

病院での検査の結果、尿路感染による肺炎と診察され、「感染症としては重症なので、心の準備はしておいてください」と告げられました。

 

・・・それから4日後。家族に看取られながら母は旅立っていきました。

 

もしも、あの時(大切な人の命を守るために)

しずくの瞬間


 

結果的に私が心配していたとおり、母は肺炎になりそれが命取りになってしまいました。

 

今でも「もしもあの時・・・」と思うことがあります。

 

高熱を出したときに、なんで救急車を呼ばなかったのか?!

 

せめて発熱の翌朝、熱がぶり返したときに救急車を呼んで病院に連れて行っていれば、母はもっと生きられたのではないか・・・

 

そんな思いが繰り返し、繰り返し胸に去来します。

 

もしも早くに救急車を呼んで病院に連れて行ったとしても、結果がどうなったかは分かりません。

 

でも、「やった後悔よりも、やらなかった後悔の方が大きい」のです。

 

救急車を呼ばなかった、早くに病院に連れて行かなかった後悔は母の死後も私を苦しめました。

 

大切な人の命を守るために

手のひらとハート


 

これから書くことは、完全に私の個人的な見解です。

 

在宅介護における「訪問診療」「訪問看護」の役割は、日常の健康管理にとどめるべきではないか、と思うのです。

 

理由は、主に以下の2点です。

 

訪問看護の看護師さんは人によってスキルのレベルが違う(頼りない人もいる)

・病院と違って在宅では、本格的な診療設備や検査設備がないなかでの診察となる

 

そして、もしも異常を感じたら一刻も早く、きちんとした病院で診察を受けた方が良いと思います。

 

高齢になった親の介護をするということは、自分の手のひらの上に親の命を預かっているのと同じことです。

 

いつもお世話になっている看護師さんが言うのだから・・・とか関係ありません。

 

ためらうことなく、最善と思う方法を選んで適切な処置が受けられるようにしてあげてください。